ROAD TO UFC シーズン4 準決勝|リー・カイウェン vs 中村京一郎

2025年8月22日、中国上海で行われた「ROAD TO UFC Season 4」フェザー級準決勝。日本の中村京一郎は中国のリー・カイウェン (Li Kaiwen)と対戦。

1ラウンド
中村はまず距離を取って、リーのジャブやストレートをかわしながらフェイントを多用。リーは積極的に前に出て打ち合いに持ち込もうとするが、中村のフットワークでリズムを作らせない展開。中村がローキック・ミドルキックを混ぜてリーの脚を削る動きが見られ、後半にはパンチのコンビネーションでリーを少し後退させる場面も。リーは強い右ストレートを試みるが、中村のガードとサイドへのステップで被弾を抑える。1ラウンドは中村のペース。

2ラウンド
中村が中間距離での打撃応酬を増やす。特にレフト・キック/ミドルが効いてきて、リーがそれを警戒し前に出る時に反応を見せるシーンが何度か。リーは第2ラウンドでプレッシャーを強め、「打ち合い」に持ち込もうとするが、中村がパンチの合わせとカウンターを狙う動きで応戦。中村のクリンチを挟んだ接近戦や、リーの攻めを潰す組み際のグラウンドミックスの警戒も見逃されなかった。2は互角または中村にやや優勢。

3ラウンド
決定打を狙うリーが前に出てくるが、その分隙もできる。中村はこれを見逃さず、蹴りを使いながらパンチを合わせて距離を調整。リーの体力に少しダメージが見えるようになり、中村のプレッシャーと多彩な攻撃が効いていた。終盤はリーも巻き返しを図るも、中村が冷静にスペースを取って最後までペースを維持。ジャッジのスコア差も、3ラウンドの中村の積極性と有効打の差が際立った結果と推察される。

判定スコアは 29-28、29-28、29-27。
見事ユナニマス判定で勝利し、決勝進出を決めた。
中村京一郎はこの準決勝で、単に技術・打撃の強さを見せただけでなく、戦略・試合構成力でしっかりと勝利をモノにした。決勝進出は彼にとって大きなステップであり、UFC契約への道をさらに確かなものとする試合だった。